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このタイガーロールでは、就寝前のナイトアクティビティによる睡眠状態の改善とそれに伴いADLが改善した事例を紹介いたします。
《基本情報》
【対象のご入居者】
年齢:90代
性別:女性
現病歴:胸椎圧迫骨折を受傷し、急性期病院に入院
退院後にホームに入居
既往歴:腰椎多発圧迫骨折、骨粗鬆症
入院中の様子:昼夜問わず1時間毎におむつ外しや放尿あり、抑制着使用
痛みにより、ギャッチアップ20°以上に保つことが困難
ADLは全般ベッド上
入居当初に見られた生活上の課題
- 「いやだ痛い」が頻発し病院と同じケア内容の生活
(ベッド上ギャッチアップ20°で食事、排泄、清拭) - おむつ外し+放尿頻回でクリーンスタッフが都度シーツ交換をしていた
- 夜間もおむつ外しがみられ、まとまった睡眠が取れていない
- 日中の離床やアクティビティ参加を誘導するも拒否あり

2025年3月
アクションプラン①(環境・声掛けの変更)初期の介入
- 安心できる環境+関係づくり
(無理やり介入しない、拒否しても大丈夫な雰囲気づくり) - 拒否の原因を排除した離床
(疼痛が生じないギャッチアップ20°を保ったままスライド移乗) - 行動の動機付け
(「車いすに乗れたらひ孫さんびっくりしますね」などの声掛け)
経過
日中の離床が習慣になりダイニングで食事開始
→数週間かけてリクライニング車椅子から普通型へ変更
→トイレ動作練習を開始
結果
それでも夜間のおむつ外しが減少しない
対応①:ケアによる夜間トイレ誘導を開始
対応②:夜間睡眠を促すためのナイトアクティビティへお誘い
アクションプラン②(ナイトアクティビティ)
週に1回、就寝前に足湯を実施(18時~20時の間で1時間程)
経過
- 「気持ちいい」「これはいいわねえ」といった発言がみられた
- 向かいの居室のご入居者をお隣に誘導し、足湯を通じて交流が見られた
結果
- 夜間おむつ外しの平均回数
- 未実施日:2~3回 ナイトアクティビティ後:0~1回
- まとまった睡眠が取れるようになった
- 生活面
→ナイトアクティビティ時に交流したご入居者から対象のご入居者に声をかける場面が増えた
→ 「歩けるようになりたい」とも聞かれるようになり、リハビリにも参加される

2025年3月

2025年9月
睡眠データからもまとまった睡眠ができるようになったことが確認できます。

↑3月と9月の睡眠状況の比較
深い睡眠の割合、平均疲労回復度と平均快眠指数が向上
考察
- ナイトアクティビティ後はまとまった睡眠が確保されるようになり、夜間の覚醒機会が減少した。その結果、おむつ外しや放尿行動の減少につながった可能性がある。
- ナイトアクティビティを通して、仲の良いご入居者ができたことで社会性が向上し、リハビリへの積極的な参加につながった。
現在の状況
- ナイトアクティビティの足湯は現在も継続している
- おむつ外しや浅眠傾向は改善され、夜間ぐっすり眠れるようになった
- リハビリにも積極的に参加され、入居当初はベッド上で生活されていたのが、短距離であれば歩行器での歩行ができるようになった
まとめ
このタイガーロールでは、就寝前のナイトアクティビティを取り入れることで睡眠状態が改善するとともに、排泄や移動などのADL向上につながった事例をご紹介しました。
ライフリズムナビのデータから夜間の浅眠や行動傾向を把握し、足湯によるリラックス系ナイトアクティビティを実施した結果、快眠指数や疲労回復度の向上が見られ、夜間のおむつ外しも減少しました。また、他入居者との交流が生まれたことで意欲面にも変化が見られ、リハビリへの積極的な参加につながっています。
このように、ライフリズムナビの客観的データと日々の生活の様子を組み合わせてケアを見直すことで、ご入居者に合った生活リズムの調整が可能です。ぜひ日常ケアの気づきのツールとしてご活用ください。

