ライフリズムスコア活用編

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このタイガーロールでは、ライフリズムスコアの基本的な見方と活用方法を解説します。
日々更新されるスコアをどのような視点で見ると効果的に活用することができるのか、複数の施設の活用事例も含めてご紹介します

ベッドセンサー、温湿度センサーをご導入のユーザー様が対象です。

目次

ライフリズムスコアとは

ライフリズムスコアは全部で3種あります。
それぞれのスコアがどんな情報から数値化され、何を表しているかを理解しましょう。
詳細は、ご利用ガイドの「ライフリズムスコアについて」をご参照ください。

ライフリズムスコアの注目するポイント

日々更新されているライフリズムスコアの確認ポイントをご紹介します。
「スコアの推移」について、以下のポイントに注目して確認してみましょう。

日々のスコアの平均的な推移をみる

各種スコアの推移を見ることで生活リズムが安定しているかを確認することができます。
睡眠時間や、入床起床などのリズムが安定している場合、スコアの推移は安定します。

※比較的安定しているスコアの例

睡眠時間やリズムが安定していない場合には、スコアの推移が安定せず、乱高下する傾向が見られます。

※安定していないスコアの例

まずは、ご入居者ごとのスコアの平均的な推移を確認してみましょう。

日々のスコアと睡眠の変化を見る

スコアの推移にばらつきが見られる場合、日々の睡眠リズムが安定していない可能性が考えられます。スコアが低い日の睡眠の詳細画面を確認してみましょう。
「体動が多く睡眠深度が浅い時間が多い」「中途覚醒や無呼吸により睡眠の質が悪い」等の理由でスコアに変化が現れた可能性があります。

日々のスコアの平均的な推移と比較し、スコアにばらつきが見られた日には、「スコアが低くなった原因は何か?」という視点でライフリズムナビの睡眠データや、日中の活動状況等の詳細を確認してみましょう。

スコアが低くなる主な原因

・睡眠リズムが安定していない
前日、前々日の睡眠と比較してみると、「合計睡眠時間」や、「入床、起床時刻」などの規則性にばらつきが見られる。

・睡眠の質が悪い
無呼吸・中途覚醒・体動などが発生しており、睡眠深度が浅い時間が多く見られる。

・居室の環境が睡眠に適していない
睡眠中の居室の温度湿度が高い/低いことで環境が睡眠に適していない。

・睡眠時間が短い
1日(24時間、12:00~翌12:00)の合計睡眠時間が4時間を下回る等、合計睡眠時間が短い。

・昼夜逆転している
日中に寝て夜間に起きる生活をしている、昼夜逆転傾向の状態が見られる

課題に対するアプローチの効果測定としてスコアの変化をモニタリングする

夜間の睡眠課題へのアプローチ(ケア)を実施した後のモニタリングとして、スコアの変化をみてみましょう。
睡眠課題へのアプローチを実施した後、数日〜数週間程の期間において、実施前のスコアの傾向と比較してみてください。睡眠へのアプローチを実施した後のスコアに改善がみられた場合には、アプローチが適した方法であったと考えられます。
その後も、「スコアの推移にばらつきがみられる」「低いスコアの割合が多い」等の特徴が見られる場合には、改めてデータから仮説を立て、別のアプローチ方法を検討してみましょう。

ライフリズムスコアの推移に改善が見られたアプローチ例

・レクリエーションなど日中活動への参加
・リハビリの実施
・日光浴
・服薬の見直し(減薬含む)
・入浴、足浴 
・ご家族との面会 
・寝具の変更(マットレスを変更)  
・別の居室に変更する(広い部屋に移動する)
・居室の照明の明るさを変更する
・飲料の変更(カフェイン摂取を避ける)
・起床時間、入床時間の変更 など

ライフリズムスコアに着目をした活用事例

ライフリズムスコアの基本的な見方(サンシャイン・ヴィラつくば倶楽夢様)

活用事例ポイント

・普段のスコアの平均な推移と比較して、差が見られるご入居者の睡眠データを確認


パーキンソン症候群による身体の痛みへのアプローチの評価 (かざぐるま様)

活用事例ポイント

・エアマットに変更することでの睡眠の質の変化をスコアで確認
・日中活動へ参加された日の睡眠の変化をスコアで確認

まとめ

ご入居者の睡眠の質がスコアで数値化されることで、睡眠、生活リズムの変化に気付くことに繋がります。ご本人の負担とならないことを大前提として、スコアができるだけ高くなるように、ご入居者へのスリープマネジメントに是非ライフリズムナビをご活用下さい。

なお、スコアに注目する上で、どうしても高スコアを出すことが難しい場合もあります。
ご高齢の場合、長時間睡眠の方も多く、そのためスコアが60点前後に落ち着く方も多くいらっしゃいます。

しかし、決して長時間睡眠がその方の生活によくないという訳ではなく、その方のご年齢や体調、そして個人差により必要な睡眠時間であることも十分に考えられます。

生活・睡眠習慣を無理に変えようとするのではなく、スコアが「変化」したことを生活の習慣性(ライフリズム)の変化と捉えて、環境や体調に変化がなかったかをご確認頂くひとつの目安としてご利用ください。

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