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ライフリズムナビデータのリハビリへの活用事例

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このタイガーロールでは、リハビリを行う際にライフリズムナビデータを活用した事例を紹介いたします。
本タイガーロールを通じて、介護スタッフだけでなく多職種での活用にお役立てください。

《対象のご入居者》

・年齢:82歳
・性別:女性
・介護度:要介護5
・既往症:パーキンソン病

2023年9月に入居後、落ち着かない様子でナースコールを頻繁に押したり、スタッフを呼び出すなどの行動が見られていた。起居動作や歩行は可能だったが、徐々に状態が悪化し、幻覚や不穏が見られるようになり、「お母さん」と呼びかけることが多くなった。
入居時よりリハビリを開始。

入居当初のライフリズムナビデータ

2023年9月

2023年10月

21時頃~6時頃まで眠れているが、何度か起きている様子(データ上白いグラフ)がある。

リハビリ内容の変更

2024年3月頃より病気の進行度合いに合わせてリハビリ内容を変更

リハビリ内容)

  • 足上げ運動
  • 立位訓練
  • 座位保持訓練
  • 日中の離床時間確保

イベント登録機能の活用

リハビリを実施した日や気になる行動があった際にイベントを登録し履歴を残す。

※2024年8月~リハビリのイベントスタンプを追加

ライフリズムナビデータの活用

① リハビリ実施前の睡眠状況に合わせてリハビリの運動強度を変更
例)
夜間に睡眠をとれている時
・足上げ運動 10回 → 15回 

夜間に覚醒が多い時
・足上げ運動 10回 → 8回
・セット数の増減など

夜間の睡眠がとれているときにはリハビリの運動強度を強める

② リハビリ実施時間を変更
夜間に断眠傾向の時は、午後にリハビリを実施

③ 家族への説明の際にエビデンスとして活用
家族からの問い合わせの際に、「眠れていると思います」から「しっかり眠れています」と言い切れるようになる。リハビリ内容についてもデータを基に設定していることを説明することで、スムーズに納得していただけるようになる。

リハビリを実施したことによる変化

ご入居者がリハビリの影響で幻覚や不穏などが減り穏やかになる。
それに伴い睡眠状況が改善。

2024年4月

夜間帯の白いグラフが少なくなっている。
体動が多い時には、水色のグラフが時折みられる。

2024年5月

4月中は夜間帯に「在床及び体動」の水色のグラフがあるが、5月に入ると「睡眠」グラフの青いグラフの割合が増え、まとまった睡眠をとることができるようになる。

データを活用するメリット

これまではケア記録の記載やスタッフ間の申し送りにより、リハビリの強度や内容を設定し、スタッフの主観によるリハビリの内容だったが、センサーが取得した客観的なデータから判断ができるようになった。

機能訓練計画書への記載で、「夜間の状況に合わせて訓練を実施」、「浅眠の傾向があるので、訓練内容を変更する」と記載ができるようになった。

まとめ

このタイガーロールでは、リハビリへの活用事例をご紹介しました。
客観的なデータを活用することで、ご入居者の状態に合った効果的なリハビリを行うことができます。
また家族への説明についてもデータをエビデンスにすることでよりご理解いただけます。
ライフリズムナビデータを多職種でぜひご活用ください。

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