巡視削減ロードマップ編

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このタイガーロールでは、夜間の定時巡視を削減するためのロードマップをご紹介します。巡視方法を目視からライフリズムナビへ変更することで、全居室への訪室時間が削減され、業務効率化に繋がります。
時間に余裕が生まれることで見守りが必要なご入居者への対応時間が増え、「ケアの質の向上」や「安全の確保」に繋がることでしょう。

※ここでいう巡視削減は必要なケアの削減ではなくご様子確認・生存確認のための巡視削減を指します。

本章を、夜間巡視の削減にご活用ください。

本章は「過去データ」「詳細データ」の見方をご理解いただいていることを前提に説明を進めていきます。まずは、下記の「データの見方」をご参照ください。

目次

STEP1:巡視削減の開始時期を決定する

まず「巡視削減」をいつから開始するか、期限を明確に決めましょう。

これまで行っていた巡視の方法を「訪室」から「ライフリズムナビ」へ変更するにあたり、「業務マニュアルの見直し」や「ライフリズムナビ運用方法の統一」など、準備することがたくさんあります。巡視削減の予定日まで間に合うように準備を進めていきましょう。

ここでのポイントは、巡視方法を「少しずつ変えていく」のではなく、「●日から安否確認の夜間巡視を0回にする」と決断をすることです。

「巡視削減」と聞くと、どうしても不安なイメージが浮かびやすく運用に踏み出せないこともあるかと思います。これまでの「当たり前」を変えることは簡単ではありません。夜間巡視をなくしていく際、どのような業務マニュアルが必要か意識して入念に準備をしていきましょう。

STEP2:ロードマップを作成する

開始日を決めたら、それまでにやることをまとめたロードマップを作りましょう。
抜けや漏れが無いように「誰が」「いつまでに」「何を行うか」といった、準備すべきことを明確にし、想定されるリスクを検討しながら進めていきましょう。

画像のようなガントチャートを用いて進行管理することで、現在の達成具合が可視化され、抜けや漏れなどを防止することができます。

ガントチャートは下記ボタンからダウンロードしてご使用いただけます。
なお、ロードマップはあくまでサンプルですので、ご施設や目標に合わせ、カスタマイズしてご利用ください。

ファイルのご使用にはMicrosoft Excelが必要です。

アラート設定

各種アラートを設定することで、ご入居者の特定の状態(離床・体動など)をPCやタブレットへ通知することができます。
例えば職員が夜勤帯において画面を見ることができない状況でも、通知音でお知らせを受け取ることができます。

ただ、むやみやたらとご入居者のアラート設定をしてしまうと、不要なアラートが発生し、業務に負担がかかってしまうので注意が必要です。「なぜアラート設定するのか」を明確にした上で、適切に設定をしましょう。
また、設定変更後は「アラートが設定通り発報されているか」「スマホ連携が設定されているか」など、システムが正常に稼働しているかについても注視しましょう。

ライフリズムナビや周辺機器の準備

センサーから取得した情報が、PCやスマホ、タブレットなどの機器で正常に閲覧できるか確認しましょう。
万が一機器に不具合が生じた際の対応を明確化し、トラブルを想定した準備もしておきましょう。
また、巡視削減後はライフリズムナビの閲覧・操作が中心になります。準備の段階から、ライフリズムナビを確認する習慣をつけ、少しづつ慣れていきましょう。

業務マニュアルの見直し

すべてのスタッフが同じ水準で業務を遂行できるように、ライフリズムナビ操作方法の周知や機器トラブル時の対応方法など、業務マニュアルの見直しを行いましょう。
基本的な操作方法は、マイページ上部のメニュー「ご利用ガイド」からご覧いただけます。

STEP3:運用を開始する

準備が整ったら、作成した業務マニュアルに沿って、実際に運用を開始していきましょう。

定時巡視の時間になったらライフリズムナビの画面で居室の状況を確認しましょう。
ライフリズムナビで巡視を行うことにより、一部屋ずつ訪室する時間が削減され、ご入居者を起こすことなく安否確認が可能となります。

普段寝ている時間帯に、「センサに反応なし」など、ベッドから離れている様子が見受けられる際は、トイレなどで覚醒されている状況かもしれません。しばらく時間をおいてもベッドセンサーに反応がみられない場合は、転倒などの事故も考えられるため、訪室して様子を伺いましょう。

STEP4:巡視削減後の業務見直しを行う

巡視削減後は、定期的に業務状況の評価・見直しを行いましょう。

ここでのポイントは、ライフリズムナビを上手く使えているスタッフの声を広げることです。うまく使えているスタッフの活用法を共有し、全員の活用度を上げていきましょう。

また、ご入居者ごとにケアで注意すべき点も異なるため、スタッフ間でコミュニケーションを取り、認識合わせを行うことが重要です。定時の体位交換や排泄ケア、ご体調による転倒事故防止および事故が起こってしまった際の再発防止など、ご入居者の状態変化により対応方法を変えていく必要があるため、定期的な情報共有を行いましょう。

ご入居者ごとの対応方法や注意点を共有する際は、「メモ機能」がおすすめです。
1行メモ」に対応時の注意点を記載し、スタッフ間での情報共有にご活用ください。

「1行メモ」機能 ご利用方法

①管理画面の居室一覧から、メモを使用したいご入居者を選択し、居室ページを開きます。

②居室ページ 左上にある「一行メモ」の「編集」ボタンを選択します。

「一行メモ」欄の右側にある「編集」ボタンをクリックして、設定ダイアログを呼び出します。

③表示したい内容を入力して、保存をクリックします。

16文字まで入力できます。

④居室ページ、居室一覧でそれぞれ設定したテキストが表示されます。

居室詳細ページの「1行メモ」表示
居室一覧ページの「1行メモ」表示

課題を一つひとつ解消していき、安全で働きやすい環境へ整えていきましょう。

まとめ

本章ではライフリズムナビを活用して夜間巡視を削減するためのロードマップをご紹介しました。

実際にライフリズムナビを活用することで巡視を削減したご施設からは、「業務負担が軽減されることにより、人員体制の変更をすることができた」、「空いた時間でご利用者様へ手厚い対応ができている」といった声を伺っております。

ぜひ本章を、夜間巡視の削減にご活用ください。

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